Success Simulator
胚移植あたりの出生率予測シミュレーター
このシミュレーターについて
この胚移植あたりの出生率予測シミュレーターは、亀田IVFクリニック幕張で蓄積された豊富な臨床データを基に開発された予測ツールです。採卵時の年齢、培養日数、胚のグレードといった重要なパラメーターを入力するだけで、胚移植あたりの出生率を予測することができます。国内外のビッグデータとも合わせた統計学的手法により、より精度の高い治療計画の立案や患者様へのカウンセリングに活用していただけます。
主な活用シーン
活用シーン1
前回の出産時に凍結した胚の出生率計算
過去に凍結保存した胚盤胞について、現在移植した場合の出生率を予測できます。時間経過による影響を考慮した治療戦略の検討に有用です。
活用シーン2
今から治療を開始した場合の出生率予測
新たに治療を開始する患者様に対して、現在の年齢や期待される胚の質に基づいた出生率の予測を行い、治療方針の決定をサポートします。
活用シーン3
複数の胚の移植順序の検討
複数の凍結胚がある場合、どの胚から移植を行うべきかを客観的なデータに基づいて比較検討することができます。
入力パラメーター(最大3個まで)
【パラメーター1】採卵時(胚盤胞凍結時)の年齢
- 設定範囲: 25歳から45歳まで
- 説明: 胚盤胞を凍結した時点での患者様の年齢。卵子の質に大きく影響する重要なパラメーターです。
【パラメーター2】培養日数
- 設定範囲: 5日目/6日目/不明(5日と仮定)
- 説明: 採卵日から胚盤胞まで培養した日数。発育速度と胚の質を反映します。
【パラメーター3】胚盤胞グレード
- 設定範囲: AA/AB・BA/BB/BC・CB/不明(BBと仮定)
- 説明: ガードナー分類による胚盤胞の形態学的評価。胚の質の指標となります。
- ※AC、CAは症例が少ないため評価が難しいですが、当院成績ではACはBB相当、CAはBC相当にあたります。
使用方法
【ステップ1】パラメーターの入力
採卵時の年齢、培養日数、胚盤胞グレードをそれぞれ選択します。不明な項目がある場合は、標準的な値で仮定した選択肢を用意しています。
【ステップ2】複数胚の比較(必要に応じて)
複数の胚を比較したい場合は、「比較する胚盤胞を追加」機能を使用して、最大3個まで複数胚の情報を入力できます。
【ステップ3】シミュレーション実行
「シミュレーション」ボタンをクリックすると、入力されたパラメーターに基づいて出生率が計算され、結果が表示されます。
【ステップ4】結果の解釈
予測された出生率と年齢別の出生率推移グラフを参考に、治療方針や移植順序を検討します。

予測精度について
本シミュレーターの予測は、"Mathematical modeling of oocyte quality and quantity by age" の研究手法を参考に、亀田IVFクリニック幕張の実際の症例データを用いて構築されています。
ご利用にあたってのお願い
- このシミュレーターは亀田IVFクリニック幕張の臨床データに基づいて開発されており、他院治療患者様は参考程度の利用としてください。
- このシミュレーターは拡張胚盤胞のガードナー分類、凍結融解胚盤胞移植データをもとにしています。
- 予測結果は統計学的な推定値であり、子宮因子などの不妊原因や不育症原因により変動致します。個々の症例における治療結果を保証するものではありません。
- 治療方針の決定は、必ず担当医師との十分な相談の上で行ってください。
重要な注意事項
このシミュレーターは医療機器ではなく、診断や治療の決定を目的としたものではありません。予測結果は参考情報として位置づけ、最終的な治療方針は必ず医師の診察・判断に基づいて決定してください。
また、予測値は過去のデータに基づく統計的推定であり、個別の治療成績を保証するものではないことをご理解ください。
シミュレーターのご利用
以下のボタンからシミュレーターをご利用いただけます。
※シミュレーター利用前に、上記の注意事項を必ずご確認ください。
参考文献
Mathematical modeling of oocyte quality and quantity by age
(本シミュレーターの予測モデル構築において参考とした研究論文)




