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Treatment Age 35-37

35歳〜37歳の不妊治療

35〜37歳は、まだ治療の成果が出やすい一方で、年齢が妊娠率に影響し始める年代です。妊活の経過に応じて、早めに治療方針を見直すことが大切です。特に2人以上の子供を希望するならば、2人目・3人目を出産する年齢を考えながら、計画的に行動していくことが重要です。

※45歳以上については実際に妊娠に至った方の人数が少ないため、この数値はあくまで参考程度にお考えください。
一般的に年齢が上がるにつれて流産の可能性も高くなる傾向があります。

早めに受診をご検討いただきたい方

以下のいずれかに該当する方は、できるだけ早めの受診をおすすめします。

  • 35歳未満で妊活を始めて12ヶ月経っても妊娠しない方
  • 35歳以上で、妊活を始めて6ヶ月経っても妊娠しない方
  • 子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症と診断されたことがある、またはこれらの手術歴がある方
  • クラミジア感染症や腹膜炎の既往がある方
  • 性交渉がうまくいかない方
  • 男性パートナーに精巣疾患歴や成人後のおたふくかぜ感染の既往がある方

これから妊活を始める方へ

妊娠の可能性がまだ十分にありますが、卵子の質が大きく変化し始め、妊娠率が時間経過とともに低下する年代です。状況に応じて、人工授精(AIH)・体外受精(IVF)などから治療法を選択します。

まずは問診から

  • 妊娠・分娩歴、既往歴、アレルギー、喫煙歴
  • 月経周期・月経痛の有無
  • 婦人科受診歴、がん検診歴、不妊治療歴など

初期検査としておすすめする項目

  • 超音波検査:子宮や卵巣の評価
  • 卵巣予備能検査(AMH):卵子の残りの数の目安
  • ホルモン検査(FSH・LH・E2など):排卵のタイミングや卵巣機能を確認
  • 精液検査:妊娠にはパートナーの状態も大切です
  • 子宮卵管造影(HSG):卵管の通りや子宮形態をチェック

すでに妊活をされている方へ

35〜37歳の妊活は、必要に応じて計画的に治療のステップアップを検討することが重要です。

治療ステップの目安

  • タイミング法・人工授精は、多くても5〜6周期まで
  • その後は、体外受精への早期移行をおすすめします

胚移植の保険適用について

保険診療での胚移植には年齢による回数制限があります。開始年齢が39歳までの場合、胚移植の保険適用は最大6回です。35〜37歳ではまだ年齢制限を気にしすぎる必要はありませんが、ある程度意識し、計画的に妊活を進めることが重要です。

2人目以降の妊娠を希望される方へ

以前に妊娠・出産された方でも、加齢による卵巣機能の変化や生活環境の変化が妊活に影響することがあります。

治療のポイント

  • 過去の妊娠経過や出産時の情報をもとに、現在の状態を評価
  • 検査を再確認し、必要に応じて体外受精への移行も検討します
  • 過去に採卵した凍結胚が残っていれば、凍結融解胚移植により妊娠成立を目指すことができます
  • 帝王切開の既往がある場合、瘢痕部が妊娠に影響する可能性があるため、超音波検査や子宮鏡検査による評価を行ったうえで治療を開始します