
子宮鏡検査
子宮鏡検査は子宮内にカメラを挿入し、ポリープや粘膜下筋腫などを観察する検査です。月経後〜排卵前に行い、短時間で終了します。不妊の原因評価や治療方針決定に役立ちます。
検査の内容・目的
子宮鏡というカメラを用いて、子宮内膜ポリープ、子宮粘膜下筋腫、子宮形態異常などを評価します。
細い観察用の子宮鏡を子宮内に挿入し、生理食塩水を注入して膨らませ、子宮内や卵管の入り口の状態を観察します。観察時間は通常5分〜10分ほどです。


検査を行う時期
通常月経が終わってから排卵日までに行います。検査までは避妊しておく必要があります。
検査による評価

子宮内宮正常

子宮内膜ポリープ

粘膜下筋腫

正常 卵管口

卵管狭窄

卵管閉塞

発赤

浮腫状肥厚

マイクロポリープ
合併症・副作用
疼痛
痛みを感じるタイミングは、①子宮鏡を挿入するとき、②子宮内の生理食塩水の注入圧が高まるときです。短時間で終了する検査ですので、通常麻酔は行いません。心配な方は検査の30分ほど前にお手持ちの鎮痛剤を内服していただくこともできます。
出血
あっても少量で、数日以内に軽快することがほとんどです。出血量が増えてくる場合にはすぐにご連絡ください。
感染
検査が終了し、帰宅後に発熱や腹痛が増悪する場合には必ずご連絡ください。検査当日はシャワー浴のみにして、性交渉も控えていただきます。
迷走神経反射
子宮の操作により気分不快や徐脈を起こすことがあります。通常は安静にしていることで次第に改善しますが、点滴などを使用することもあります。
合併症には十分に注意して慎重に検査を行いますが、何か変わったことがあった際にはすぐにお知らせください。
検査で異常があった場合
不妊症の原因となりうる子宮内膜ポリープや子宮筋腫を認めた場合には、後日、子宮鏡手術を提案することがあります。また、慢性子宮内膜炎を疑う場合には、子宮内膜組織の採取を提案することがあります。