培養

2026.02.14

インキュベーターの点検とガスアナライザーの校正

インキュベーターの庫内は受精胚を育てる培養液のpHを適切に維持、また、酸素毒性を低減させるため、二酸化炭素濃度(CO2)を6.0%、酸素濃度(O2)を5.0%に設定しています。

培養室では設定通りのガス濃度が庫内に流れているのか定期的に点検しています。点検には二酸化炭素濃度と酸素濃度を測定することができるガスアナライザーを使います。正しい濃度を測定するためにはガスアナライザーを正しく校正することが必須です。今回の記事ではガスアナライザーの校正について解説します。

ガスアナライザーの校正には二酸化炭素濃度、酸素濃度、共に二点校正を行います。校正に用いるのは空気とガスボンベになります。ガスアナライザーの校正では、空気は酸素濃度が20.8%(実際は約20.9%)、二酸化炭素濃度が0.0%(実際は約0.04%)として認識させます。ガスボンベは酸素濃度が5.0%、二酸化炭素濃度が6.0%となるようガス会社さんに調整してもらっています。

二酸化炭素の二点校正では、ゼロ点として空気の二酸化炭素濃度0.0%、スパン(傾き)としてガスボンベの二酸化炭素濃度6.0%を使います。

酸素の二点校正では、ゼロ点としてガスボンベの酸素濃度5.0%、スパン(傾き)として空気の酸素濃度20.8%を使います。

今回は患者さんの大切な受精胚を育てるインキュベーターの庫内のガス濃度の点検に用いるガスアナライザーの校正について解説しました。空気とガスボンベ、異なる二つの濃度を組み合わせて二点校正をしていることを知って頂ければと思います。

文責:平岡謙一郎(亀田IVFクリニック幕張 培養管理室長/生殖補助医療管理胚培養士)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのコラムです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。当コラム内のテキスト、画像、グラフなどの無断転載・無断使用はご遠慮ください。

# インキュベーター

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亀田IVFクリニック幕張 生殖医療事業管理部 培養管理室長

平岡 謙一郎

亀田IVFクリニック幕張 培養管理室長/生殖補助医療管理胚培養士。広島県立大学大学院修了(博士)。体外受精の中心となる受精・培養・凍結について専門知見に基づき紹介している。

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