培養

2025.04.19

精子の大きさ

前回は卵子の大きさについて説明しました。今回は精子の大きさについて説明致します。こちらの動画の精子の周りはネバネバした液体なので、精子はゆっくりと泳いでいます。ネバネバしていない液体の中では精子はもっと速く泳ぎます。

精子はざっくりと分けると、頭部(頭)、頸部(首)、尾部(尻尾)から成り立っています。尻尾は前進して卵子に近づくための動力源になります。頭の中には男性のDNAと卵子の中に入るために必要な酵素が入っています。首は精子が卵子の中に入った後で女性のDNAを引き寄せて捕まえるために伸びる手が収められています。

具体的な数字で言うと精子の全長は60μmで、身近なものに例えると髪の毛1本分よりも少し小さい程度の大きさになります。

同じ比率で卵子と精子を並べるとこんな感じになります。サイズ的に見て精子は卵子に比べてとても小さいことが分かります。

精子は小さ過ぎて肉眼で見ることはできません。こちらの写真はチューブの底に精子を集めた状態です。チューブの底に白く濁って見えるのが精子の集まりなので、精子の色は白色であることが分かります。

こんなに小さな細胞から赤ちゃんが誕生するのですから、精子と卵子はすごいと思います。

文責:平岡謙一郎(亀田IVFクリニック幕張 培養管理室長/生殖補助医療管理胚培養士)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのコラムです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。当コラム内のテキスト、画像、グラフなどの無断転載・無断使用はご遠慮ください。

# 受精

亀田IVFクリニック幕張 生殖医療事業管理部 培養管理室長

平岡 謙一郎

亀田IVFクリニック幕張 培養管理室長/生殖補助医療管理胚培養士。広島県立大学大学院修了(博士)。体外受精の中心となる受精・培養・凍結について専門知見に基づき紹介している。

この記事をシェアする

あわせて読みたい記事

標準ガラス化凍結保存卵子における短縮融解プロトコルの紡錘体・ミトコンドリアへの影響(J Assist Reprod Genet. 2026)

2026.06.01

動物卵子を用いた高速ガラス化保存・融解プロトコルの臨床前検証(Hum Reprod. 2025)

2026.05.29

受精前と受精後で透明帯の大きさが変わる?

2025.12.13

精子の頭の幅について

2025.05.24

精子の頭の長さについて

2025.05.03

培養の人気記事

精子の大きさ

2025.04.19

卵子の大きさ

2025.03.08

動画で見る受精現象の不思議(flare現象)(動画)

2023.02.04

2026.07.11

SEET(子宮内膜刺激法):胚盤胞が育った培養液で子宮を整える方法

2026.07.11

動画で見る先進医療技術(PICSI)(動画)

2023.04.22

動画で見る受精現象の不思議(cone出現)(動画)

2023.01.07

今月の人気記事

自然周期での小卵胞採卵は生殖医療成績を改善する(Fertil Steril. 2016) 

2023.10.16

胎児心拍が確認できてからの流産率は? 

2021.09.13

2023年ARTデータブックまとめ(日本産科婦人科学会)

2025.09.01

2021.09.11

日本の妊娠可能男性の精液基準値は?(BMJ Open. 2013)

2021.09.11

睡眠と精液検査② (論文紹介)

2022.08.13

我が国の統計からの興味深い情報のご紹介~男性は何歳まで子供を作ることができるのか~

2023.06.03