はじめに
TikTokは若い男女のなかでは人気の動画共有アプリケーションです。TikTok上の体外受精(IVF)に関する動画の内容分析(2022年10月時点)を行った報告をご紹介させていただきます。
ポイント
他のソーシャルメディア・プラットフォームと同様にTikTokの#IVF動画は患者の体験を主に取り上げており、医療従事者の作成した動画は少ないです。人気動画プラットフォームを有効に活用していくことが重要だと考えられます。
引用文献
Benjamin J. Peipert, et al. Reprod Biomed Online. 2023. doi:10.1016/j.rbmo.2023.103372
論文内容
TikTokで#IVFのハッシュタグを使用して最も視聴された動画トップ100の横断的研究です。対象基準を満たした動画93本の再生回数7億3,100万回、「いいね!」9,100万回、シェア89万3,000回でした。体外受精に関する患者が作った動画は、医療従事者が作った動画と比較して過剰に表現されている投稿が多くなりました。TikTokで人気の#IVF動画は、現実世界のデータと比較して、同性カップル(38.1%)、gestational carriers(14.0%)、多胎(60.0%)、生児出産に至ったケース(89.3%)の割合が高く示されていました。エビデンスに基づいて作成されている動画は少数派でしたが、作成されているもののほとんどが中高精度(93.8%)でした。ほとんどの動画は、体外受精に対して肯定的(55.9%)または中立的(35.5%)でした。
私見
当院は、TikTokを行っていません。#IVFのハッシュタグを使用して最も視聴された動画トップ100は下記のような特徴があったようです。
作成者属性
患者:65(69.9%)、培養士:11(11.8%)、医師:10(10.8%)、Gestational carrier:4(4.3%)、その他:3(3.2%)
作成者性別
女性:54(58.1%)、男性:12(12.9%)、両方:24(25.8%)、トランスジェンダー:1(1.1%)、不明:2(2.2%)
動画コンテンツ
IVF journey:21(22.6%)、Pregnancy:21(22.6%)、IVF injections:13(14.0%)、 Semen/Sperm:10(10.8%)、Miscarriage:9(9.7%)、Birth outcomes:9(9.7%)、 Embryo culture:8(8.6%)、Gender reveal:5(5.4%)、Egg retrieval:3(3.2%)、 Other:29(9.0%)
動画の方向性
肯定的:52(55.9%)、中立的:33(35.5%)、否定的:8(8.6%)
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文責:川井清考(WFC group CEO)
お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのコラムです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。当コラム内のテキスト、画像、グラフなどの無断転載・無断使用はご遠慮ください。