プレコンセプションケア

2026.10.01

千葉県「早期不妊検査費助成事業」が2026年10月1日から始まりました―夫婦ふたりで不妊検査を受けると、1組につき上限3万円まで助成―

千葉県では、こどもを望む方が正しい知識をもとに、適切な時期に妊娠・出産の準備を進められるよう、新たに「妊活健診支援事業」が始まりました。事業は二本立てで、ひとつは妊娠・不妊に関する情報をまとめたポータルサイト「ちば妊活コンパス」での情報提供、もうひとつは2026年10月1日から開始した早期不妊検査費助成事業です。助成の受付は、まず県内19市町で始まると発表されています。

不妊の原因は女性側だけにあるとは限らず、男性側、あるいは双方に関わることも少なくありません。この制度が「夫婦がともに検査を受けること」を条件としているのはそのためです。早い段階でふたりのからだの状態を知り、必要なら相談や治療につなげてほしい、という制度です。

助成の内容

項目内容
助成額検査費用の自己負担額を全額助成(夫婦1組につき上限3万円)
助成回数夫婦1組につき1回限り
対象となる検査医師が必要と認めた不妊検査(保険医療機関で受けたもの)
検査の例女性:超音波検査、ホルモン検査など/男性:精液検査など
申請先事業を実施する市町村(千葉県ではありません)
開始日2026年10月1日(受付期間は市町村により異なります)
対象は検査に限られ、タイミング法や人工授精などの治療費は含まれません。

対象となる方

次の要件をすべて満たす夫婦(事実婚を含む)が対象です。

  • 申請時に、夫婦の双方またはいずれか一方が、実施市町村に住所があること
  • 女性が不妊検査を開始した時点で43歳未満であること
  • 保険医療機関で、夫婦ともに不妊検査を受けていること(夫婦が同じ日・同じ医療機関で検査を受ける必要はありません)
  • 申請前に、「ちば妊活コンパス」で公開される啓発動画5本をすべて視聴していること

申請までの流れ

  1. 実施市町村を確認する:お住まいの市町村が事業を実施しているか、「ちば妊活コンパス」で確認します。
  2. 医療機関を受診する:保険医療機関で、夫婦それぞれが不妊検査を受けます。
  3. 書類を保管する:窓口でいったん支払い、領収書と診療明細書を必ず保管してください。
  4. 啓発動画5本を視聴する:申請前の視聴が要件です。
  5. 必要書類を準備する:受診証明書、領収書、振込先口座の確認書類など、必要書類は市町村ごとに異なりますので、各市町村のホームページでご確認ください。
  6. 市町村へ申請する:申請方法と期限も市町村ごとに異なります。

見落としやすい3つのポイント

申請の窓口は市町村です。
千葉県や「ちば妊活コンパス」では申請できません。

啓発動画5本の視聴が必須です。
視聴より前に検査を受けた方も、申請前に必ず見ていただく必要があります。申請には動画内にある5文字のキーワードが必要です。

年齢の基準日は「検査開始日」です。
43歳の誕生日が近い方は、受診時期にご注意ください。

実施市町村

「ちば妊活コンパス」では、千葉市、銚子市、松戸市、野田市、佐倉市、東金市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市、浦安市、四街道市、印西市、白井市、香取市、山武市、大網白里市、酒々井町、神崎町、一宮町が掲載されています。柏市も実施予定です(2026年10月1日時点)。そのほかの市町村や各自治体の申請ページは、準備が整い次第、順次追加される見込みです。

【千葉市にお住まいの方へ】
千葉市では、「プレコンセプション健診費用助成事業」を拡充し、県の早期不妊検査費助成事業の対象事業として実施しています。2026年10月1日以降に初めて検査を受ける方から、次の内容が適用されます。

項目初回検査日が9月30日まで初回検査日が10月1日以降
助成額費用の半額(上限3万円)費用の全額(上限3万円)
対象年齢妻40歳未満妻43歳未満
受診できる医療機関市内の協力医療機関全国の保険医療機関
対象となる検査保険適用外のみ保険適用・適用外のどちらも対象
助成の条件なし千葉県の啓発動画を視聴
9月30日までの検査で助成を受けた方も、10月1日以降に改めて検査を受けた場合は対象になります。

あわせて確認したい千葉県の支援

「ちば妊活コンパス」では、不育症検査費用助成(先進医療として行われる不育症検査の費用の7割相当額、上限6万円)や、不妊・不育オンライン相談(無料)も案内されています。検査や治療を迷っている段階でも相談できます。

当院での検査について

当院は保険医療機関として、女性の不妊検査に加え、男性の精液検査などにも対応しています。助成申請に必要な証明書の記載についても対応いたしますので、受診時にスタッフへお申し出ください。

当院のプレコンセプションケア・妊活外来

「まだ治療を始めるかは決めていない」という段階でも、まずはふたりのからだの状態を知ることが第一歩です。お気軽にご相談ください。

リンク集

※本記事は2026年10月1日時点の情報をもとに作成しています。最新の情報は各自治体のホームページでご確認ください。

文責:川井清考(WFC group CEO)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのコラムです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。当コラム内のテキスト、画像、グラフなどの無断転載・無断使用はご遠慮ください。

# 精液検査

# プレコンセプション

WFC group CEO

川井 清考

WFCグループCEO・亀田IVFクリニック幕張院長。生殖医療専門医・不育症認定医。2019年より妊活コラムを通じ、最新の知見とエビデンスに基づく情報を多角的に発信している。

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