治療予後・その他

2023.10.03

計画的卵子凍結について(2024年時点)

はじめに

卵子凍結はもはや実験的な段階ではありません。個人的、職業的、経済的な理由で出産を延期する女性が増えたため、世界的にも卵子凍結が増えています。

ポイント

38歳未満で成熟卵子を20個以上凍結保存すると、70%の確率で出生が得られる可能性が担保される。卵子凍結時の年齢と保存数が妊娠成績に強く影響する。

引用文献

Reprod Biomed Online. 2023 Sarah Druckenmiller Cascante, et al. doi: 10.1016/j.rbmo.2023.103367

論文内容

ハイライトで記載されている内容を列挙いたします。

  • 計画的な卵子凍結は、リプロダクティブヘルスを守るための権利である。女性のReproductive autonomyを尊重し、Social Justice(社会正義:社会の常識から考えて正しい道理)を促進する手段である。
  • 卵子凍結は、卵子の段階で凍結を行わない通常の体外受精よりも成績などの観点では低下する懸念がある。
  • 計画的な卵子凍結は世界で増加の一方だが、技術や社会的有用性の観点からもまだまだ議論され改善していく必要がある。
  • 卵子凍結時の年齢と、凍結した保存数が卵子凍結を用いたその後の妊娠成績に強く影響する。38歳未満で成熟卵子を20個以上凍結保存すると、70%の確率で出生が得られる可能性が担保される。

私見

当院でも実施しておりますし、さまざまな観点でコラムでも取り上げています。 卵子凍結を選択する・しない意思決定、微力でもサポートできれば幸いです。 

ノンメディカル(社会的)卵子凍結について(当院価格シミュレーションあり)

関連するコラム

文責:川井清考(WFC group CEO)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのコラムです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。当コラム内のテキスト、画像、グラフなどの無断転載・無断使用はご遠慮ください。

# 妊孕性温存

# 卵子凍結

# 年齢素因

# 倫理課題

WFC group CEO

川井 清考

WFCグループCEO・亀田IVFクリニック幕張院長。生殖医療専門医・不育症認定医。2019年より妊活コラムを通じ、最新の知見とエビデンスに基づく情報を多角的に発信している。

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